昭和も 遠ざかり 今は もう消えてしまった あの なつかしい 仕事場 広く 全国から集い きそい合い また 去って行った人々 さまざまな形で 残したあしあと
できることなら いま一度 振りかえって あの頃 そこに わたしたちが居たことの あかし(証)のような 何かを探したい あの仕事場の ・・・
明石の硬度計 未来技術遺産に指定
国立科学博物館 産業技術資料情報センター ◇2010年度登録◇「重要科学技術史資料(未来技術遺産)」 http://www.kahaku.go.jp/institution/sts/material/index.html
◇選定理由◇わが国の硬度計の専門メーカーであった竃セ石製作所が製作した硬度計の3点セットである。 アームストロング型ピッカース硬度計VK型(1941年)は、製造現場で重宝された「ビッカース硬度計AVK型」の原型となったものであり、 完全な形で現存するのは本機のみである。 ビッカース微小硬度計MVK-50型(1954年)は、表面の物性を測定する研究現場で使用されたもので、MVK-A型と同じシリーズのものである。 基準ロックウェル硬さ試験機(1969年)は計量研究所に設置され、試験機、基準片の高精度化に大きく寄与した。 いずれも日本のものづくりを底辺で支えた機種の代表として貴重である。
「試験機技術」に分類登録 http://sts.kahaku.go.jp/sts/set_brws_01.php?id=1062
久野式釣合い試験機
DBT-A
資料番号:106210711005
所在等:株式会社ミツトヨ 宇都宮事業所
所在地:栃木県宇都宮市
製作(製造)年:1935 株式会社明石製作所
調査機関団体:日本試験機工業会
特徴: 戦前から産業界の回転体の釣り合いを計測した試験機である。戦後、電気的な釣合い計測が出来 るまで回転機器関連自動車部品の産業において活用されたものである。
微小硬度計
MVK-C
資料番号:106210711006
所在等:株式会社ミツトヨ 広島事業所
所在地:広島県呉市
製作(製造)年:1952 株式会社明石製作所
調査機関団体:日本試験機工業会
特徴: 1954年9月、米国フィラデルフィア展(第一回国際計測機器会議)に出展され、日本の微小硬さおよ び試験機輸出の道を開いた。1961年には科学技術長官賞を受賞し、微小硬さ(マイクロビッカース硬 さ)を全国に広め、日本が世界に供給する各種機器の小型化・高品質化に活用された。
強震計
SMACシリーズ
資料番号:106210711007
所在等:株式会社ミツトヨ
所在地:神奈川県川崎市
製作(製造)年:1953 株式会社明石製作所
調査機関団体:日本試験機工業会
特徴: 本強震計SMACシリーズは、1953年日本強震計委員会(Strong Motion Accelerometer Committee)の承認を得た日本全国の強震観測用の地震計として製作された。以後、種々の改良 によって数千台の設置実績を持ち、地震の予知関連データの収集や、一般産業での防災関連デー タ発信の大きな要素として活用されている。
ビッカース硬度計
AVK
資料番号:106210711008
所在等:株式会社ミツトヨ 広島事業所
所在地:広島県呉市
製作(製造)年:1955 株式会社明石製作所
調査機関団体:日本試験機工業会
特徴: 従来床設置タイプであったビッカース硬度計を日本で初めて卓上タイプとし、当時としてはめずらしく 外国のデザイナーによるデザインを採用している。他にも圧子と対物レンズをタレット式とするなど開 発努力の結果、金属加工(熱処理)等の業界において生産効率の向上や精度の向上が図られた。
全自動クランクシャフト釣合い試験・修正装置
DEL-3
資料番号:106210711009
所在等:株式会社ミツトヨ 宇都宮事業所
所在地:栃木県宇都宮市
製作(製造)年:1962 株式会社明石製作所
調査機関団体:日本試験機工業会
特徴: 1962年、自動車産業の大きな進歩に伴いクランクシャフトを含む多くの回転部品の生産性向上が求 められていた状況で、本全自動クランクシャフト釣合い試験・修正装置は「大河内記念生産賞」を受 賞した。これらの機器が部品生産ラインを構成することで、自動化・高品質化が進み自動車産業全 体の自動化が促進された。
制御用感震器
AJA-2
資料番号:106210711010
所在等:株式会社ミツトヨ
所在地:神奈川県川崎市
製作(製造)年:1963 株式会社明石製作所
調査機関団体:日本試験機工業会
特徴: 1963年、日本で初めて原子力発電に成功した。発電所内の地震対策として本感震器が製作され た。感震器AJA-1,2に類する構造を持つ感震器は世界中にも無い。純機械構造のみで構成された 信頼性の高い(無故障)本感震器は、その後新幹線・原子力/火力発電所・各種プラントで地震時の 初期的制御信号を提供し続けている。
振動試験装置
ASE-A300B
資料番号:106210711011
所在等:株式会社ミツトヨ 宇都宮事業所
所在地:栃木県宇都宮市
製作(製造)年:1969 株式会社明石製作所
調査機関団体:日本試験機工業会
特徴: 1969年、日本で初めて高磁束密度(ダブルエンド)の磁極を用いて製作された振動試験装置であ る。従来の約2倍の磁束密度を発生させることで小型で大加振力、高振動数領域までの振動試験が 可能となり、航空・自動車・電子部品の信頼性向上に有効に利用された。これ以後の振動試験装置 ではこのダブルエンドの磁極が用いられるようになった。
振動試験装置
EDS-1354
資料番号:106210711012
所在等:株式会社ミツトヨ 宇都宮事業所
所在地:栃木県宇都宮市
製作(製造)年:1998 株式会社アカシ
調査機関団体:日本試験機工業会
特徴: JAXA日本宇宙開発機構(当時NASDA)に納入された大型振動試験設備は、HU・HUAなどのロケ ットや人工衛星の振動実験を行うものである。この設備に用いられた本装置(EDS-1354)は2005年 現在でも世界最大の振動試験装置である。衛星やロケットの信頼性試験を行なうため種々の安全 性が確保され、現在も最終的な試験のため運用されている。
浅層高感度地震観測装置
ABS-143
資料番号:106210711013
所在等:株式会社ミツトヨ 川崎研究開発センター
所在地:神奈川県川崎市
製作(製造)年:1998 株式会社アカシ
調査機関団体:日本試験機工業会
特徴: 地中埋設型高感度地震観測装置ABS-143は、1996年に日本全国1000ヶ所に設置・運用された強 震観測網(K-Net95)に続き、全国の地下100〜800mに設置された1.高感度地震観測網(Hi-Net) 2.基盤強震観測網(KiK-Net)に用いられた地震観測機器である。
ロックウェル硬度計
Wizhard HR-500
資料番号:106210711014
所在等:株式会社ミツトヨ 川崎研究開発センター
所在地:神奈川県川崎市
製作(製造)年:2000 株式会社アカシ
調査機関団体:日本試験機工業会
特徴:
従来、錘で段階的な荷重で試験されていた硬さ試験機において、2000年に日本で初めて高精度な
連続的な荷重を加えてロックウェル硬さ試験の可能な試験機として市販された。今後、材料特性試
験の基準となっていくであろうISO14577の試験に対応できる構造を持っており、従来硬さとの整合に
ついて金属加工等において有効である。
「試作品」に分類登録
http://sts.kahaku.go.jp/sts/detail.php?&key=103210361004&APage=606
ロックウェル硬さ試験機
資料番号:103210361004
所在等?独立行政法人 産業技術総合研究所つくばセンター
所在地:茨城県つくば市
製作(製造)年等:1956
種類:試作品
製作者:株式会社 明石製作所
調査機関団体:独立行政法人 産業技術総合研究所
特徴:
本試験機は、硬さの標準を定めるためにつくられたもので、正標準試験機とよばれ、
計量研究所の寸法・形状測定や荷重測定における精密測定の技術を駆使して、設計製作され、
市販の硬さ試験機ではえられなかった高密度かつ普遍的な硬さ値の測定を可能にした。